今回は、プライスアクションについてお話していきたいと思います。
チャートを見ている多くの人が、チャートの動き自体には注意を払っていますが、プライスアクションには、あまり注目していない場合があります。
そもそもプライスアクションとは??
「price」というのが値段、「action」が動きなので、簡単に言うと値動きのことを表しています。
価格の変動に注目し、ローソク足1本から、押し目や戻り目のポイントを狙ったり、トレンド転換を予測する上で重要なサインの一つです。
形成中のロウソク足を見る
ローソク足は、毎秒毎秒動いていますので、どのように動いて1本のローソク足が形成されていくかとその過程を見ていくことがプライスアクションの考え方になります。
形成中のローソク足がどのような動きをしているかによって、買いと売りの勢いがどういった状況なのかがわかり、どのような心理で投資家達がポジションを取りに来ているのかを読み解く事ができます。
例えば下記の図
上の2本の陽線は、どちらも値上がりを示しています。
でも、その値動きを分析してみると、左は一度下がってから上がって、それからまた下がっていますが、右は一度下がってからは落ちることなく上がっています。
2本の陽線のヒゲを含めた高さは同じですが、実際の値動きは大きく違うことが分かります。
プライスアクションの種類
1、ピンバー
ピンバーは、トレンド転換を示唆するローソク足です。
ローソク足の実体が極端に短く、片方のヒゲが長い形状が特徴です。
ピンバーのヒゲが極端に長いほどトレンド転換の可能性が高くなり、ピンバー出現前のトレンド継続期間が長いほど、ピンバー出現後にトレンド転換する可能性が高くなります。
もしピンバーが何度も同じ価格帯に発生したら、サポートライン、レジスタンスラインの力が強く働いて事になります。
2、スパイク(スパイクハイ、スパイクロー)
スパイクとは「先のとがったもの」という意味を表します。
相場でいうスパイクハイはトレンド相場の最終局面で、長いひげを付けた時に表される表現です。
上昇トレンドが形成されたあとに、上ヒゲの長いピンバー(スパイクバー)が出現したら、下降トレンドへの転換を示唆します。
3、スラスト(スラストアップ、スラストダウン)
スラスト(thust)には「突き上げる」の意味があり、相場のトレンドを判断することができます。
前日高値よりも当日終値が高かった場合はスラストアップとなり、前日安値よりも当日終値が低ければ、スラストダウンとなります。
上昇トレンドのときはスラストアップが連続し、下降トレンドのときは、スラストダウンが連続して発生します。
4、インサイドバー(はらみ線)
2つ以上のロウソク足の並びで判断するプライスアクションパターンで、
前ロウソク足の実体サイズの中に、次のロウソク足がすっぽりと収まっている形を指します。
2つのロウソク足の並びが「はらんだお腹の中にいる子供」の形にみることから、
「はらみ足」「はらみ線」と呼ばれたりもします。
前ロウソク足の高値・安値の中に次足が収まっていることで売り買いの攻防が激化していき、高値なのか安値なのか、どちらを抜けてブレイクするかに注目がされている状態です。
5、アウトサイドバー(包み線)
アウトサイドはインサイドの逆の形になり、一番長いローソク足であるアウトサイドバー自身が母線となります。
1本目のローソク足を2本目のローソク足がすべて抜けている状態のことです。
2本目の足が前の足を抜けているということは、それだけ強い逆方向への売買が行われたということになります。
つまりアウトサイドバーは反転のサインとして使われることが多く、ある意味、レンジブレイクのサインだとも言えます。
6、リバーサル(リバーサルハイ、リバーサルロー)
トレンド転換を示唆するプライスアクションで、合成のピンバーです。
陽線と陰線、2つのローソク足を値動きを一つにすると、実質ピンバーとなり反転(リバーサル)を示します。
スパイクパターンと同じく、それまでのトレンド継続が長いほど、リバーサル出現後に転換する信頼度は高くなります。
最後に
プライスアクションを意識することによって、レジスタンスラインやサポートライン、トレンドラインやレンジラインの引き方がより明確になってきます。
この記事の内容をうまく利用して、トレードの幅を広げていって頂ければと思います!